勝ち組SE・負け組SE

HI-TEC-C coletoの0.3mm芯は、私には使いづらい。筆圧が強いからか、かすれたり紙が破れそうになってしまう。今度は0.5mm芯を買おう。


【今日読んだ本】
『勝ち組SE・負け組SE』岩脇一喜、洋泉社

ブックオフで買った。
ITバブルは1999年から2000年春までの出来事で、この本は2001年に書かれた。SEという仕事に全面的な希望を見ず、勝ち組と負け組に分けた点が当時は新鮮だったかもしれない。しかし現在はSE職自体が毛嫌いされ、「勝ち組負け組」という分類ももう古い。二重に時代を感じさせる本だった。

本の内容は、「新規案件がなくなり、保守に回されても腐るな。また新規案件担当に戻り咲いて勝ち組になれるかもしれないし、保守での勝ち組を目指す方法もある」「これからの勝ち組SEは、システムにも詳しい総合職だ」というもの(すげえ要約。本当はもっと深く書いてあります。興味のある方は本書を読んでください)。

現在、「SE」と呼ばれる人々には勝ち組と負け組の区別がない。いわば総負け組状態だと思う。就職活動では毛嫌いされる職業になってしまい、「きつい・厳しい・帰れない」仕事と言われる。

SEという名前は廃れつつあるが、必要な能力は変わらない。SEという名は、「システムコンサルタント(システムを提案営業できるSE)」とか「アーキテクト(技術に詳しいSE)」とかに変わり始めている。しかし名前がどう変わっても、顧客の役に立つ「SE」には必須の知識・スキルがいくつもある。「技術力」「業界の専門知識」「企画提案力」「コミュニケーション・調整能力」「マネジメント能力」など。

この本にもあるとおり、いまだSEには多くの能力が求められている。それだけ未分化な職業かと思う。たとえば社内業務なら、総務・経理・財務・購買など様々な部署があり、それぞれの仕事の領分がはっきり分かれている。しかし「システム」と言っただけで、そのすべての問題がSEに降りかかってくる。

将来、SEの仕事がうまく細分化されることはあるのだろうか。なおSEとPGははっきり分かれており、かつPGはSEを「Sヨ」といって毛嫌いしている。これだけは既に分業化しているかもしれない(でもSEがプログラム組むこともある)。
先のことはわからない。いまするべき仕事は、顧客の利益に貢献できる仕組みを提案し、必要とされるシステムを効率よく構築することだ。