8月10日(火)の日記2

12:50に観光バスが鴛泊に着き、解散となった。とにかく腹が減ったので、フェリーターミナル2階の食堂で迷うことなくウニ丼3000円也を頼む。店員さんはうれしそうに注文を受けてくれた。800円のカレー4杯頼んでも、あんなにはうれしい顔しないだろう。こっちも多少うれしくなる。
なんてほのぼのしてはいられない。注文したのが12:58。来たのが13:01。そして次の目的地、礼文島へのフェリー出発時刻が13:10だったのだ...ふつうそんな計画立てませんよね。
とにもかくにも、フェリーに間に合わねば半日をフイにしてしまう。3000円を3分で処理し終えて(自分史に残る無駄食い)チケット売り場に急行。頼みこんでチケットを買い、フェリーに向かうと客用デッキはすでに外されている。後ろから入れというので、車やバイクが入るばかでかい入口からのこのこ船内に。私が入ったと同時に、入口の扉が跳ねあげられていった。
フェリーで気持ち悪くなるかと思ったが、幸いにも海は凪いでいて何ともなかった。
40分後、曇天の礼文島に到着。
一人旅だからと恥ずべきことではない、と開き直り、また観光バスのチケットを購入。礼文Aコースというもので、スカイ岬・スコトン岬・桃台猫台を見るというものだ。観光バスは2階建てだ。2階に座ってみると、そういえば午前中にバスでお見かけした方がいる。その人も一人旅らしい。きまずい感じにならないよう、なるべくその人とは離れて行動する。やっぱり一人旅を恥じている私。そんな気がかりを表すような曇天の中、バスは出発。今度の添乗員は気が強いらしく、私には合わないタイプだなと思う。関係ないですがね。
スカイ岬に向かう途中、とても眠くていやになる。しかし眠るのももったいない。やっと到着。スカイ岬は、駐車場が谷底で岬が高台になる。そのため、バスを降りたら階段を登らなければならない。登ってみたら、何かロードオブザリングとかロールプレイングゲームの背景に出てきそうな岩と海が見える。

あまり見るべきものはないなと思い、すごすごと退却。谷底は道路工事中で、工事用車両があったりして、雰囲気が北関東風(根拠ないです。北関東の方すみません)。こんな雰囲気の中、なんとキャンプ中の方々を発見。高価そうな2張りのテントの中に、人がくつろいでいる。なんで奇岩と工事中の風景の中でキャンプなんてするんだろうと疑問が湧いた。
それにしても礼文の観光客は、一人旅率が少ない。みなさん立派に家族で参加してたりする。土産物屋の入口のガラスに映った寂しい自分の姿を見つけ、いたたまれなくなりジュースを購入。
全般的にいやな気分になってしまうが、気を取り直してスコトン岬へ。ネーミングがちょっと恥ずかし系だ。スコトン。到着すると、やけに風が強いことに気付いた。島の最北端。やはり崖っぷちでブラックジャック先生が住んでいるようなところ。

崖の下に民宿があった。どんな人が管理して、どんな人が泊まっているんだろう。
最後に桃台猫台に行く。これは単なる奇岩なのだが、全体的な雰囲気が独特。


裏・礼文島というか、うらさびれた風情がよく感じられる。こんなところで泊まったら身も心も凍ってしまいそう。あ、いや、ここで生活している方もおられるので、本当はきっと楽しいところですよ。住めば都ですしね。礼文島はトレッキングに最適らしいので、体を十分に鍛えたらまた来ようと思うかもしれない確率が高い。
さて、気になるもう一人の一人旅客。帰りの稚内行のフェリーでも見かけた。向こうも私のことが気になるんだろうか。なぜ一人旅なんてしてるんだろう。話しかければ、はなしたいことはいろいろとあるんだけどな。