8月10日(火)の日記1

朝5:30に起きて朝飯を食い、すぐにフェリー乗り場へ。

6:30出発の利尻島行きフェリーに乗るためだ。このフェリーに乗れば、定期観光バスの出発に間に合う。フェリーは8:10に利尻島鴛泊に到着。
観光バスは8:25に出発するので、それまでにチケットを買わないといけない。ひとりで観光バスなんかに乗り込んで、浮きまくったりしたらやだな。ちょっと躊躇したが、利尻島のことを全く調べていない身で贅沢はいってられないと思い返し、チケット売り場で「大人一人」購入。バスに乗り込んでみると、意外と1人客もいてなんとなく安心。観光バスのコースは「利尻C」。姫沼、資料館、オタドマリ沼、仙法志御崎公園、人面岩.寝熊の岩、見返台園地展望台、沓形岬公園を通るところだ。
姫沼はヒメマスを育てるための人工の沼だそうで、そんなに広くなかった。

あまり見所がなかった。というのも、この日は曇っており利尻富士が全く見えなかったからだ。山が見えないと全然面白くないところだ、利尻は。
つぎに資料館に到着。これもまたうーん、観光バスでしか来ないところだ。何かを売りつけるでもなく、何の意図で資料館を見せられたのか意味不明。

オタドマリ沼は、姫沼よりかなり広かった。ここでは2軒の土産物屋がしのぎをけずっていた。というか、片方が圧倒的勝利を収めていた。
観光客は沼をちょっと見終わると全員、勝ち組土産物屋に直行。この土産物屋では、うに寿司とか海産物とかを観光地値段で売っていた。私も長いものに巻かれて、うに寿司は食ったし乾燥ホタテもふりかけも買った。バスが沼を離れるとき、負け組土産物屋の店員さんが全員、手を振ってくれたのが印象的だった。負け組土産物屋に行くんだったと激しく後悔した。
仙法志御崎公園は、あまり印象がない。そうそう、わかめちゃんとこんぶちゃんという2頭のアザラシが飼育されていて、観光客にえさの小魚100円也を買わせてアザラシに食わせる、という効率的な商売を行っているところだった。

私はここでは餌は買わず、なぜか花の種2種類を買ったのだった。100円の餌にアザラシが食いついているのを見て、私は何の餌で動かされているんだろうと思い悩んでみた。
次はバスから降りなかったが、人面岩・寝熊の岩というのを紹介された。そういえば人面だ、そういえば寝ている熊だ、という格好をした岩だ。


さてこれは以前から思っていることだが、宇宙をくまなく探してみればかならず、家の形をした岩があったり、1000円札の野口英世そっくりの岩ができていたりするんだろうなと感じる。また巨大な岩が等間隔で傷つけられて、まるで定規のようになった岩がきっとあると確信する。人面岩.寝熊の岩は、現状に満足することなく今後もより実物に似るよう、切磋琢磨してほしい。そして全宇宙の代表として恥ずかしくない岩に成長してくれればと願う。
見返台園地展望台とは、山の五合目にある展望台だ。駐車場から100段の階段を登りきると展望台に到着。もし晴れていれば、ここからの利尻富士の眺めは最高らしい。しかしこの日は曇り。特に展望台の近くは霧がひどく、とても何かを眺められる状況ではなかった。見えたのは笹の葉っぱだけ。

普段運動せずごろごろしている人間がいきなり100段も上らされたら、こりゃ息が切れますぜ添乗員さんよう。
体力を十分に失ったうえで最後の観光場所に連行された。沓形岬公園は、商売上の理由で連れてこられた場所だ。見所がない。10分も歩けばもう飽きてしまう。それなのに休憩は20分以上。そして数軒の土産物屋が手ぐすね引いて待っている。ここに商売っ気を感じずに、何を観光せよというのか。仕方ないので黒ユリの球根800円を購入してしまった。結局、この観光旅行で得た最大のものは、個人的には黒ユリだった。あれやっぱり敵さんの術中にはまってしまったか。